谷口総合法律事務所　鯖江支所

「粘り強さ」と「フットワークの軽さ」が強みの経験豊富な老舗事務所

1949年に京都に開設され、70年以上の歴史を誇る老舗である谷口総合法律事務所は、2015年に2つ目の拠点である鯖江支所を立ち上げました。刑事弁護や犯罪者支援などを中心に、これまで40件以上の刑事事件の担当実績があります。国選弁護人としても私選弁護人としても弁護経験がございます。
刑事事件の対応は、勾留や起訴までの期間が定められているため、他分野以上にタイムリミットが厳しいのが特徴です。被害者や捜査機関との迅速なやり取りに尽力し、「粘り強さ」と「フットワークの軽さ」を基本方針に据えて、最善の解決に向けて被疑者の方やそのご家族の方をサポートします。お客様の人生を左右する局面を二人三脚で乗り越えていきませんか。

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【対応分野】谷口総合法律事務所　鯖江支所

刑事事件における弁護士の役割

刑事事件を受任した際に、弁護士にできることは大きく分けると以下の3つです。

1. 早期の示談交渉（特に「自白事件」の場合）
2. ご家族と被疑者の方の橋渡しとして情報を伝える
3. 取調べのアドバイス

特に2つ目の役割は、逮捕直後から被疑者の方と面会が可能な弁護士にしか果たせないものです。逮捕直後で本人もご家族の方も不安がピークに達するタイミングだからこそ、私たちはこまめな報告・連絡を心がけています。

①依頼者の代わりに被害者と交渉し、早期の示談成立へ

被害者がいる事件では、弁護士が被疑者本人に代わって被害者とコンタクトを取り、早期解決に向けて相手から条件を引き出せるように動きます。刑事事件を受任した際に特に大切にしていることは、フットワーク軽く動き、一日でも早く交渉をスタートさせることです。
逮捕から起訴までの期間は1ヶ月もない場合があります。この間に示談をまとめられれば、加害者が反省していることや被害者側の処罰感情が薄れていることを警察や検察に客観的に示すことができます。示談締結によって、不起訴処分や刑事処分の軽減に繋がる可能性が高まるのです。

逮捕前の示談交渉で事件化を回避

逮捕前の示談交渉では、被害届の提出を取り下げてもらうなど、事件化そのものの回避を目指します。
専門家でなくても示談交渉をすることはできますが、弁護士が代理人として交渉を進めるといくつかのメリットがあります。１つ目は、相手方の連絡先を入手しやすい点です。加害者本人が相手方との話し合いを希望しても、警察が被害者の連絡先を教えないケースは稀ではありません。新たに危害を加える恐れや、証拠を隠滅する恐れがあると判断されてしまうからです。しかし弁護士に対しては、被害者の同意を得た上で、連絡先を開示してもらえるケースがあります。
弁護士が示談を進めると、連絡先開示のハードルが下がること以外にもメリットがあります。それは、被害者側に話し合いに応じてもらいやすい点です。当事者ではなく第三者である弁護士が交渉相手になることで、被害者の処罰感情が和らぎやすくなります。交渉に応じてもらえない場合には、弁護士を通して被害者に謝罪文を送ることも手段の一つです。両者の心の溝を埋めるべく、諦めずに粘り強く交渉する姿勢を大切にします。

逮捕後・勾留中の示談交渉で身柄の早期解放を

一方、逮捕後には、示談を成立させることで被疑者の早期釈放・不起訴処分が期待できます。
逮捕から勾留決定までの72時間の弁護活動が、その後の流れのカギを握ります。警察は逮捕後48時間以内に、取調べや実況見分を行い、検察官へ送致する手続きをしなければなりません。検察官は、警察官から送致を受けて24時間以内に、勾留請求するか被疑者を釈放するかを選択する必要があります。仮に起訴されると、極めて高い確率で有罪となり前科がついてしまうため、逮捕から3日間の弁護活動が勝負なのです。
この期間、身柄を拘束されている加害者本人は示談交渉のテーブルに着くことが物理的に不可能ですから、弁護士が代理人を務めるほかありません。被疑者のご家族が代わりに連絡を取ろうとする例がしばしば見受けられますが、リスクがあるためおすすめできません。「加害者の家族から脅された」と捉えられてしまうと、被疑者側が不利な立場に置かれてしまうからです。
どうしても立場が弱くなりやすい加害者に代わって、示談金の相場など、蓄積した知識と経験をもとに、加害者側が極端な不利益を被らないような示談を迅速に成立させることを目指します。

②被疑者と接見して情報の橋渡し役となる

ご家族が逮捕されてしまったら、なぜ逮捕されたのか、今本人がどのような状況か知りたいと思われるのは当然です。しかし逮捕されてから拘留されるまでの3日間は、逃亡や罪証隠滅を防ぐため家族でも面会が原則認められていません。
ただし、弁護士は逮捕当日から接見することができるため、弁護士が内と外の橋渡し役となって、逮捕の理由や現在の状況をお伝えいたします。
被疑者の方にとっても、外の世界で何が起こっているのかは気になるポイントでしょう。被害者とのコンタクト状況や、被害者の方がどのような受け止めをしているかなど、進捗状況をタイムリーに共有します。

③取調べの流れを前もって伝えることで不安を軽減

逮捕されて外と隔離されてしまうと、信頼できる家族や友人との交流が断たれ、被疑者の方は大きな不安感に襲われることが想像されます。その状況下で、初めて受ける取調べに冷静に対応することは、なかなかできることではないでしょう。ある依頼者の方がおっしゃっていたことによると、翌日の取調べがどのように進むのか検討がつかないことが一番怖かったそうです。
弁護士との接見では、状況の共有だけではなく、今後起こりうる取調べの流れについての共有も行います。逮捕後の流れはある程度予想できるため、翌日の取調べでどのようなことが起こりうるのかを、前もって被疑者に方に伝えることができます。実際に、「先生が言う通りに事が運び、心強かった。心の準備ができたことで不安が和らいだ」とのお声を頂きました。
被疑者と取調官の間には知識面でも経験面でも大きな力の差があり、無防備な状態で取調べを受けることは、不利な証拠書面（供述調書等）が作成されてしまうなどのリスクがあります。弁護士から適切なアドバイスを受けることは釈放や不起訴獲得に向けて極めて重要な意味を持つといえるでしょう。

取調べに一人で臨む被疑者の方の心のケアも

弁護士との接見時間は、被疑者の方にとって取調べを中断できるタイミングでもあります。日中のほとんどを取調室で過ごすことが、精神的にどれだけ負担のかかることであるかは想像に難くないでしょう。
ある交通刑事事件を担当し、最終的に被害者からの宥恕を得て示談を成立させることができたことで、勾留が延長されることなく釈放に至った例がありました。留置施設のアクリル板越しにしか面会できなかった依頼者の方と、隔てるものなく話せるようになった時に、その方が号泣なさっていたことからも、拘束中の心理的負担の大きさが伝わってきました。
法律面のサポートをすることはもちろんですが、被疑者の方の日々の精神状態を確認し、心理的不安を少しでも取り除くことも弁護士の役割です。刑事事件に関する不安や悩みは、なかなか周りに相談しにくいものです。お一人で抱え込む前に、一日でも早くSOSのサインを出すことがより良い結果に繋がります。

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