株価操作で逮捕される?相場操縦の成立要件・事例・刑罰を解説

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「株価操作はグレー」「相場を動かすのは投資の一部」と軽く捉えていると、取り返しのつかない結果になり得ます。結論から言えば、株価操作は法律上「相場操縦」として整理され、金融商品取引法違反の明確な犯罪です。

見せ玉・仮装売買・馴合売買のような古典的手口だけでなく、近年はSNSや掲示板、オープンチャット等を使った買い煽り→売り抜け型が急増し、個人投資家でも逮捕・起訴に至る例が現実にあります。

さらに怖いのは、相場操縦が「大きく株価が動いたか」だけで判断されない点です。取引の意図、注文の出し方、情報発信との連動、第三者を誤認させる構造があったかが総合的に精査され、未遂や一部関与でも処罰対象となり得ます。

「知らなかった」「少額だから」「予想を書いただけ」という言い訳が通りにくいのが実務です。本記事では、株価操作が犯罪になる理由、逮捕されやすい典型例(見せ玉・終値関与・SNS煽り等)、成立要件(目的・価格形成の歪み・因果関係・誤認誘導)と、合法な投資行為との線引きを整理します。

加えて、疑われた場合にやるべき対応(弁護士相談、ログ保全、発信停止など)まで、トラブル回避の観点でわかりやすく解説します。

目次

株価操作は犯罪なのか?

株価操作は「グレー」「やり過ぎると問題になる行為」と誤解されがちですが、法的には明確に犯罪として処罰対象となる行為です。近年は個人投資家によるSNS・掲示板・少額取引を使った株価操作も増えており、「知らなかった」「軽い気持ちだった」では済まされない事例が急増しています。

【結論】金融商品取引法違反として明確に犯罪である

結論から言うと、株価操作は金融商品取引法違反として明確に犯罪です。金融商品取引法では、市場の公正性を害する行為を厳しく禁止しており、虚偽情報の流布、仮装売買、見せ玉などによって相場を不正に変動させる行為は、刑事罰の対象となります。

実際、悪質なケースでは逮捕されたり、起訴されて刑事裁判に発展したりすることも珍しくありません。課徴金だけで終わると思っている人は非常に危険な認識であるため注意しましょう。

一般に「株価操作」は法的には相場操縦と呼ばれる

一般用語として使われる「株価操作」は、法律上は「相場操縦行為」と呼ばれます。相場操縦とは、金融商品取引法で定められた、市場価格を人為的に動かす不正行為の総称です。代表的な相場操縦には、以下のようなものがあります。

  • 実際には売買する意思がないのに注文を出す(見せ玉)
  • 同一人物や関係者間で売買を繰り返す(仮装売買)
  • 根拠のない材料や虚偽情報を流布して株価を動かす
  • 意図的に出来高を作り、人気があるように見せる

これらはすべて、市場参加者を誤認させる行為として違法です。そのため、処罰対象になるため注意しましょう。

個人投資家でも違反すれば逮捕対象になる

「機関投資家や大口だけが対象」と思われがちですが、個人投資家であっても相場操縦を行えば逮捕対象になります。実際、SNSや匿名掲示板を使って個人が主導した株価操作事件も、複数摘発されています。

とくに問題視されやすいのは、以下のとおりです。

  • フォロワーに売買を呼びかける行為
  • 「この銘柄は上がる」と断定的に煽る行為
  • 自分が仕込んだ後に他人を誘導する行為

これらは「情報発信」のつもりでも、実態次第では相場操縦や風説の流布と評価されます。投資規模の大小は、違法性を左右しません。

未遂や一部関与でも処罰対象になる

株価操作の恐ろしい点は、結果が出なくても処罰され得ることです。相場操縦は未遂でも処罰対象とされており、「思ったほど株価が動かなかった」「失敗した」という言い訳は通用しません。

また、主犯ys実行役でなくても、一部の行為に関与したという事実で共犯として責任を問われる可能性があります。たとえば、「知人に頼まれて注文を出しただけ」「グループチャットに参加していただけ」といったケースでも、違法行為への認識があれば処罰対象になり得ます。

株価操作として逮捕される事例

株価操作は抽象的な概念ではなく、具体的な取引行為・情報発信行為として判断されます。捜査機関は、単なる結果(株価が動いたか)だけでなく、以下のことにも着目します。

  • 取引の意図
  • 注文の出し方
  • 情報発信との組み合わせ
  • 第三者を誤認させる構造があったか

上記状況を判断し「相場操縦」に該当するかを判断します。次に、実際に逮捕・立件されやすい典型例について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

見せ玉・仮装売買・馴合売買

この類型は、最も古典的かつ摘発されやすい相場操縦です。共通点は、「実需を装って市場を欺く」という点にあります。見せ玉では、実際には約定させる意思のない大量注文を出します。

  • 板を厚く見せる
  • 買い(売り)が集まっているように錯覚させる
  • 他の投資家を誘導する

注文を直前で取り消していれば、最初から約定させる意思がなかったと判断されやすく、相場操縦性が極めて強く評価されます。

仮装売買・馴合売買では、同一人物または実質的に支配関係にある複数口座を使い、以下の行為が問題視されます。

  • 出来高を人工的に作る
  • 価格を特定水準に誘導する
  • 活況感を演出する

「別人名義」「家族口座」「知人名義」であっても、実質的に意思決定が一体であれば同一主体扱いされます。

終値関与(引け成り大量注文)

終値関与は、個人投資家が無自覚に踏み込みやすい違法行為です。終値は、「株価指数」「信用評価」「デリバティブ清算価格」などの基準になるため、金融商品取引法上、とくに厳しく監視されています。

そのため、問題になるのは、以下のような行為です。

  • 引け直前に成行で大量注文を入れる
  • 複数口座を使って終値を特定価格に寄せる
  • 一度作った終値を材料に翌営業日売却する

「たまたま引けに買った」「売りたかっただけ」という主張でも、価格形成への影響を認識していたかが立証されるとアウトになります。とくに、引け直前→日寄り付きで売却というパターンは、意図の推認が非常に容易です。

SNSや掲示板での買い煽りと売り抜け

近年、急増している逮捕類型がこのパターンです。SNS・掲示板・Discord・LINEオープンチャットなどを使い、以下の行為を行います。

  • 自分で事前に銘柄を仕込む
  • 「材料が出る」「確実に上がる」などと煽る
  • フォロワーや第三者が買い始める
  • 株価上昇後に自分だけ売却する

上記の流れが確認されると、相場操縦+風説の流布として立件される可能性があります。重要なのは、以下が総合的に判断される点です。

  • 断定的表現を使っていないか
  • 影響力(フォロワー数)があるか
  • 売買タイミングと発信内容が連動しているか

「予想を書いただけ」「意見表明の自由」という主張は、取引との結びつきがあれば通用しません。

内部者情報と組み合わせた操作

悪質と評価され、ほぼ確実に逮捕・起訴に進むのがこの類型です。たとえば、以下のような内部情報を知りながら取引を行った場合です。

  • 未公表の決算情報
  • M&A・TOB情報
  • 不祥事・業務提携情報

インサイダー取引と相場操縦が併合的に成立し、刑事罰の対象となり得るため十分に注意しましょう。

株価操作の成立要件とは?

株価操作(相場操縦)は、「株価が不自然に動いた」だけでは成立しません。金融商品取引法違反として刑事責任を問うためには、いくつかの厳格な要件が積み重なって初めて成立します。逆に言えば、捜査・裁判ではこの要件を一つずつ満たすかが徹底的に検討されます。

次に、株価操作の成立要件について詳しく解説します。

相場を変動させる目的があること

重要かつ最初に争点になりやすいのが「相場を変動させる目的(意図)があったか」という点です。相場操縦は、過失では成立せず、故意犯です。つまり、「たまたまそうなった」「結果的に動いた」だけでは足りません。

捜査実務では、目的は直接の自白だけでなく、以下のような客観的状況から推認されます。

  • 売買が経済合理性を欠いている
  • 同様の取引を短期間に反復している
  • 価格を特定水準に寄せる動きが見られる
  • 情報発信と売買が連動している

本人が「そんなつもりはなかった」と否認しても、行為の積み重ねから目的があったと認定されるケースは非常に多いのが現実です。

実質的な価格形成を歪める行為があること

実際の市場において、価格形成を歪める行為が存在したかです。ここで重要なのは、形式ではなく「実質」です。

たとえば、以下のような行為です。

  • 約定させる意思のない大量注文(見せ玉)
  • 同一人物・支配関係口座間の売買(仮装売買)
  • 出来高や板状況を偽装する取引
  • 終値を意図的に作る引け成り注文

などは、市場参加者の判断を誤らせる行為として問題視されます。一つ一つの注文が「合法な注文形式」であっても、全体として見たときに相場を歪めていれば違法と評価されます。

因果関係が認められること

株価操作では、「その行為が、実際に株価や出来高に影響を与えたか」という因果関係も重要な成立要件です。ただし、ここで誤解されがちなのは、「大きく株価が動かなければ成立しない」という点です。

  • 一時的でも価格に影響を与えた
  • 他の投資家の売買判断に影響を及ぼした
  • 価格形成プロセスを歪めた

実務上は、上記が認められれば足ります。未遂でも処罰対象であるため、「思ったほど上がらなかった」「すぐ戻った」という反論は通用しません。

投資家を誤認させる意図があったかが争点になる

最終的に裁判で最大の争点になりやすいのが、「一般投資家を誤認させる意図があったか」です。ここで言う誤認とは、以下のような行為を指します。

  • 需給が自然に発生している
  • 人気や材料がある
  • 正当な価格形成が行われている

上記内容を第三者に信じ込ませることを指します。たとえば、以下のような行為が確認されると、誤認誘導の意図があったと評価されやすくなります。

  • SNSや掲示板での断定的な買い煽り
  • 「内部情報があるかのような表現」
  • 取引直前・直後の情報発信

ここが、単なる投資判断の表明と、違法な株価操作を分ける決定的なラインです。

株価操作にならない行為との違い

株価操作(相場操縦)と合法な投資行為の違いは、行為単体ではなく「全体の構造」で判断される点に最大の特徴があります。多くの投資家が誤解しているのは、「違法かどうかは注文方法や表現の問題だ」と考えてしまうことです。実務では、以下が重要視されます。

  • どんな意図で
  • どんな手法を組み合わせ
  • その結果、他の投資家にどんな誤認を生じさせたか

上記のような一連の流れ全体が精査されます。そのため、合法行為と違法行為の境界は非常に分かりにくく、後から見ればアウトでも、当事者は気づかないまま踏み越えているケースが多発します。次に、株価操作とならない行為についても詳しく解説します。

通常の投資判断による売買は合法

大前提として、通常の投資判断に基づく売買は完全に合法です。値上がりを期待して買う、リスクを感じて売る、短期で利益確定をする。これらは市場の健全な機能そのものであり、処罰対象にはなりません。

実際、以下が明確である場合はとくに問題視されることはありません。

  • 投資理由が合理的か
  • 市場情報や財務情報に基づいているか
  • 特定の価格水準を「作ること自体」が目的化していないか

単に「短期売買」「集中売買」「大口注文」をしただけで、直ちに株価操作になることはありません。重要なのは、価格を動かすことが結果なのか目的なのかです。目的が投資判断であれば、原則として合法領域に留まります。

予想や意見の表明は直ちに違法ではない

SNSや掲示板での「この銘柄は上がると思う」「将来性があると感じる」といった発言も、原則として違法ではありません。投資に関する意見や予想は、表現の自由として広く認められています。

しかし、問題は発信内容そのものではなく、その使われ方です。捜査では次の点が細かく見られます。

  • 断定的・煽動的な表現を使っていないか
  • 内部情報があると誤解させる表現がないか
  • 発信の直前・直後に売買を行っていないか
  • 発信が第三者の売買行動を誘導していないか

とくに、自分の売買と情報発信が時間的・内容的に結びついている場合、「単なる意見」では済まされなくなります。ここが、多くの個人投資家が想定していない危険地帯です。

意図と手法の組み合わせが違法性を生む

株価操作の本質は、合法行為の組み合わせによって違法性が生じる点にあります。たとえば以下のような行は合法ですが、組み合わせ次第で違法性を問われる可能性があるのです。

  • 大量注文を出す→合法
  • SNSで銘柄について語る→合法
  • 株価上昇後に売却する→合法

しかしこれが、「事前に仕込む→板を厚く見せる→買い煽り→上昇後に売り抜ける」という一連の流れとして認定されると、市場を誤認させる構造があったと評価されます。

捜査では、以下が突き合わされ、偶然か設計かが判断されます。

  • 注文履歴
  • 注文取消のタイミング
  • 投稿時刻と内容
  • 売却位置

本人が「そんなつもりはなかった」「みんなが買っただけ」と主張しても、構造が完成していれば違法性は否定されません。

線引きは非常に微妙で専門判断が必要

行為時点では合法だと思っていても、後から全体像を見られて違法と判断されることがあります。とくに危険なのは、以下のとおりです。

  • フォロワー数や影響力を軽視している
  • 「皆やっているから大丈夫」と考える
  • 過去に摘発されていないから安心する

相場操縦は、「悪質な人だけがやる犯罪」ではありません。知識不足と判断の甘さで踏み越える犯罪です。少しでも「これは煽りと取られないか」「価格を作りに行っていないか」と感じた時点で、専門的な視点でのチェックが必要な領域に入っています。

株価操作を疑われた場合の対応

株価操作(相場操縦)は、疑われた時点で既に不利な状況に陥っている犯罪類型です。理由は単純で、捜査はほぼ例外なく「証券取引等監視委員会→刑事告発→強制捜査」という準備されたシナリオの上で進行するからです。

つまり、警察や検察から連絡が来た時点で、捜査側はすでに「売買履歴」「口座関係」「通信記録」「投稿履歴」をある程度把握しています。この段階での対応ミスは、後から取り返すことが極めて困難です。

次に、株価捜査を疑われた場合の対応について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

供述前にかならず弁護士に相談する

最優先事項は弁護士への相談です。供述を始める前に、かならず金融・証券事件に強い弁護士に相談することです。株価操作事件では、「何を話すか」よりも「何を話してはいけないか」のほうが重要です。

多くの人がやってしまう致命的ミスは、以下のとおりです。

  • 「違法だとは思っていなかった」と説明する
  • 取引意図を自分なりに詳しく語る
  • 善意や投資家心理を強調する

これらはすべて、故意の存在を補強する材料になり得ます。相場操縦は「意図」が最大の争点になるため、不用意な説明は自ら首を絞める行為です。

弁護士は、「どこまで話すべきか」「どこから黙秘すべきか」「どういう言葉を使うと危険か」を、事件構造に即して判断します。これは素人判断では不可能です。そのため、かならず弁護士へ相談をしておきましょう。

通信履歴・売買履歴の保全

次に重要なのが、証拠の保全です。多くの人は「消したほうがいいのでは」と考えますが、これは最悪の対応です。捜査機関は、「証券会社の取引ログ」「SNS・メール・DMの通信履歴」「クラウド・端末データ」を、削除の有無に関係なく取得します。削除や改変を行うと、証拠隠滅の意思があったと評価され、それ自体が不利な情状になります。

重要なのは、「自分に有利な証拠も含めて、現状をそのまま保存する」ことです。

  • 投資判断の合理性を示す資料
  • 第三者の影響を示すやり取り
  • 問題視される意図がなかったことを示す文脈

これらは、後の弁護戦略で使える可能性があります。消すのではなく、整理して守るという発想が必要です。いずれにせよ、弁護人への相談が必要不可欠であるため、早期の相談を検討したほうが良いでしょう。

不用意な説明やSNS発信は控える

疑われている段階で、もっとも危険なのがSNSや第三者への説明行為です。

  • 「自分は悪くない」と投稿する
  • 投資仲間に事情を説明する
  • 過去の投稿を言い訳付きで補足する

これらはすべて、後から供述や証拠として使われる可能性があります。とくにSNS投稿は、「時刻」「表現」「売買履歴との関係」が機械的に突き合わせられます。感情的な投稿や釈明は、意図の存在を補強する材料にしかなりません。「何も発信しない」これは防御ではなく、戦略的沈黙です。

示談では解決しないため戦略的防御が必要

最後に、非常に重要な点です。株価操作事件は、示談では解決しません。なぜなら、被害者が「特定の個人」ではなく、市場全体・投資家全体と評価される犯罪だからです。つまり、以下のような対応は刑事責任の免除には一切つながりません。

  • 「損をした人に返金する」
  • 「謝罪する」
  • 「和解する」

必要なのは、以下のことです。

  • 相場操縦の成立要件を一つずつ崩す
  • 故意の否定・弱体化
  • 行為の経済合理性の説明
  • 構造的な操作性の否定

上記のような完全に法的な防御戦略が必要です。ここは感情や誠意の問題ではありません。

よくある質問

株価操作によるよくあるを紹介します。

Q.株価操作は未遂でも逮捕されますか?

A.未遂でも逮捕・処罰される可能性は十分にあります。

株価操作(相場操縦)は、結果犯ではなく危険犯的性質を持つため、「実際に株価が大きく動いたかどうか」は決定的ではありません。捜査実務では、以下のことが重視されます。

  • 相場を変動させる意図があったか
  • その意図に基づく具体的行為が開始されているか

たとえば、見せ玉を出したが思ったほど反応がなかった。買い煽りをしたが株価が上がらなかった。といった場合でも、構造的に相場操縦行為が認定できれば未遂として立件され得ます。「失敗したから大丈夫」という発想は危険です。

Q.少額でも処罰対象になりますか?

A.なります。金額の大小は、違法性の有無を決める要素ではありません。

多くの個人投資家が「少額だから問題ない」と誤解しているかもしれませんが、相場操縦の判断軸は金額ではなく、行為の性質と市場への影響です。実際の捜査では、以下のことが見られます。

  • 少額でも反復継続していないか
  • 価格形成を歪める意図が明確でないか
  • SNS等を使って第三者を誘導していないか

とくに小型株・流動性の低い銘柄では、少額でも市場に与える影響が相対的に大きくなるため、むしろ問題視されやすい傾向があります。

Q.SNSの買い煽りだけで違法になりますか?

A.原則として、SNSの発言だけで直ちに違法になるわけではありません。

しかし、読者が知るべき重要点は、買い煽り単体で完結するケースはほぼ存在しないという現実です。違法性が問題になるのは、以下に該当する場合です。

  • 自分または関係者の売買と連動している
  • 内部情報があるかのような誤解を与えている
  • 断定的・扇動的表現で投資判断を歪めている

捜査では、投稿時刻と売買履歴は必ず突き合わされます。「発言だけのつもりだった」という主張は、取引との結びつきがあればほぼ通用しません。

Q.課徴金と刑事罰は両方来ますか?

A.はい、両方来る可能性があります。

これは非常に重要なポイントです。相場操縦は、行政処分(課徴金)刑事責任(罰金・懲役)が併行して課される可能性がある犯罪です。軽度なケースでは課徴金のみで終わることもありますが、「悪質性が高い」「計画性がある」「SNS等を使った影響力行使がある」場合は、刑事告発→逮捕→起訴に進むことも珍しくありません。「課徴金を払えば終わり」という考えは、完全に誤りです。

Q.内部告発は違法になりますか?

A.正当な内部告発であれば、直ちに違法になるわけではありません。

公益性があり、虚偽でなく、不正を是正する目的で行われた内部告発は、一定の法的保護を受ける可能性があります。しかし注意すべきなのは、以下に該当する場合です。

  • 内部情報を利用して自分や他人が売買している
  • 告発を装って相場を動かそうとしている
  • 情報の出し方が市場を誤認させている

この場合、内部告発を名目にした相場操縦・インサイダー取引として、逆に処罰対象になるリスクがあります。「正義のつもりだった」という主観は、免罪符にはなりません。

まとめ

株価操作は「やり過ぎると問題」ではなく、金融商品取引法上の相場操縦行為として明確に犯罪です。見せ玉や仮装売買のほか、終値関与や、SNS・掲示板での買い煽りと売り抜け、内部者情報と組み合わせた操作などは、逮捕・起訴に発展しやすいです。個人投資家でも例外ではなく、投資規模の大小は違法性を左右しません。

また相場操縦は、結果が出なくても未遂で処罰され得るうえに、グループ内で注文を出しただけなど一部関与でも共犯責任を問われる可能性があります。成立要件としては、相場を変動させる目的(故意)、実質的に価格形成を歪める行為、株価や出来高への影響(因果関係)、投資家を誤認させる意図が争点となります。

合法との境界は「行為単体」ではなく「全体の構造」で判断されるため、本人が無自覚でもアウトになるケースが多い点が危険です。疑われた場合は、削除や釈明投稿は避け、通信・売買ログを保全したうえで、供述前に必ず専門弁護士へ相談し、成立要件を踏まえた戦略的防御を行うことが重要です。

刑事事件でお悩みの場合はすぐにご相談ください。

刑事事件で重要なのはスピードです。ご自身、身内の方が逮捕、勾留されそうな場合はすぐにご相談ください。

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