性的虐待は犯罪になる?逮捕された場合の流れを詳しく解説

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性的虐待とは、上下関係のように実態として支配下に置かれている状況下でその立場を利用して性的な行為をすることです。性的虐待という言葉が使われているものの、その実態は刑法犯です。当然、罪を犯せば逮捕されたり刑罰を受けたりするため注意しなければいけません。

この記事では、性的虐待の定義や性的虐待によって成立する犯罪、性的虐待に関するよくある質問等について解説しています。加害者・被害者問わず、性的虐待について詳しく知りたい人は本記事で解説している内容をぜひ参考にしてください。

性的虐待の定義

性的虐待とは、上下関係が成立している間柄で性的な侵害行為を行うことを指します。たとえば、親が子に対して性的な行為をすると性的虐待に該当します。

上記のように、性的「虐待」と呼ばれるためには上下関係が発生していることと性的な侵害行為が発生していることの2つを満たしていなければいけません。まずは「性的虐待の定義」について詳しく解説をします。

上下関係が発生している関係であること

性的虐待とは、上下関係が成立している間柄で性的な侵害行為が発生している状態を指します。たとえば、親と子どもという間柄の場合、親が監護者であり上の立場の人間になります。

上記のような関係性で子どもに対して性的侵害が発生していると、親から子に対する性的虐待が行われていると判断されます。他にも、上司と部下や施設入所者と施設の職員のように上下関係の間柄で下の者に対して性的な侵害を行った場合は性的虐待です。

上下関係が成立している状態である場合、「上の者からの指示に従わなければいけない」や「従わなければ何をされるかわからない」等と考えることが多いです。このような考えに漬け込み、性的な侵害を行うと性的虐待が成立することになるため注意しなければいけません。

性的な侵害行為が発生していること

性的虐待の定義は、上下関係にある者同士で「性的な侵害行為が発生していること」が条件です。性的な侵害が発生していなければ、性的虐待とはならず、各種性犯罪にもなり得ません。

性的な侵害とは、たとえば性的な接触や性的行為を指します。たとえば、上下関係を利用して下の者の胸を触る、性交渉を無理強いするといった行為が性的侵害行為になり得ます。

また、実際に接触がなくても性的羞恥心を与える行為も性的虐待になり得るため注意しなければいけません。たとえば、夫婦の性交渉をわざと子どもに見せつけるような行為や自慰行為を下の者に見せつけるような行為も性的虐待に該当します。

そのため、上下関係が成立している間柄で性的行為をしたり見せたりすると性的虐待に該当すると考えておけば良いでしょう。

親子関係にある者同士が「一緒にお風呂に入る」といった行為は、直ちに性的虐待に該当しません。ただし、下の者が嫌がっているにも関わらず、無理やり一緒に入浴する行為は性的虐待になり得るため注意しなければいけません。
実際アメリカでは、3歳〜4歳程度の子どもであっても、異性の子どもと入浴する行為は性的虐待に該当します。日本ではそこまで厳しくはないものの、一歩間違えると性的虐待になり得るため注意が必要です。

性的虐待の具体例

性的虐待とは「上下関係のある者に対して性的侵害行為が発生している状態」を指します。具体的には、以下のような行為が性的虐待に該当します。

  • 性的接触をすること
  • 子どもをポルノグラフィーの被写体などにすること
  • 性器や性行為を見せる
  • 躾と称して裸にさせる
  • 自慰行為を発見して取り沙汰すること

次に、性的虐待の具体的な例について詳しく解説します。

性的接触をすること

上下関係のある者に対して性的接触をすると、性的虐待に該当します。性的接触とは、たとえば胸や陰部など性的興奮させるような場所に触れる行為です。上下関係を利用して性的接触をした場合は性的虐待です。

また、性行為をしたり口淫させたり、接吻をするなどの行為も当然ながら性的接触に該当し、性的虐待になり得ます。たとえ愛情表現のつもりでやった行為であったとしても、性的虐待になる可能性があるため注意しなければいけません。

たとえば、自分の娘や息子が可愛くてつい、唇にキスをしてしまうことがあるかもしれません。この行為は、性的目的ではなくただの愛情表現であると考える人は多いでしょう。しかし、性的虐待に問われてしまう可能性があるため注意が必要です。

子どもをポルノグラフィーの被写体などにすること

子どもをポルノグラフィーの被写体にする行為も性的虐待に該当します。ポルノグラフィーの被写体とは、性的行為の被写体にすることと考えれば良いです。

この世の中にはさまざまな性癖を持っている人が大勢います。たとえば、小児性愛者の人がいたとしましょう。こういった西壁を持っている人を対象に自分の子どものポルノグラフィーの被写体を提供した場合は性的虐待になり得ます。

また、自分が楽しむ目的で子どもをポルノグラフィーの被写体にした場合であっても同様です。とくに注意すべきは、自分の子どもが入浴している姿を撮影し、何の気なしにSNSへ投稿をしてしまう行為です。

SNSに投稿することでそういった性癖を持っている人たちに画像や動画を保存されてしまう恐れがあります。そして、一度投稿してしまったデータを完全に削除することは困難であり、子ども自身が将来に向かって苦労する可能性もあるため注意しなければいけません。

また、「子どもが楽しんでいる姿」としてプールで遊んでいる姿を撮影、投稿する際も注意が必要です。これらの行為が直ちに性的虐待や犯罪になる可能性は低いものの、思わぬ形で拡散されたり悪用されたりするケースは多いです。そのため「ポルノグラフィーの被写体」を広く捉え、注意をするべきでしょう。

性器や性行為を見せる

上下関係のある者に対して性器や性行為を見せる行為も性的虐待に該当する恐れがあります。たとえば、異性である自分の子どもと一緒にお風呂に入る行為が性的虐待に該当する恐れがあります。

とはいえ、シングルマザーやシングルファザーで異性の小さい子どもと一緒に暮らしている人は、一緒に入浴せざるを得ません。そのため、一緒に入浴する行為が直ちに性的虐待になるとは限りません。

一方で、再婚相手の連れ子と一緒に入浴する行為は「故意に故意に性器を見せつている」と判断される可能性があるため注意しなければいけません。とくに相手が嫌なそぶりを見せていない場合にも注意が必要です。

再婚相手や自分の親に対して気を遣っている子どもも多く、本当は嫌だけど「言えない……」という状況にある可能性があります。そのため、一緒に入浴する行為は注意が必要です。

性的虐待は上下関係が成立している間柄で行われます。そのため、「本当は嫌だけど言えない……」という人が多いです。そういったことを上の立場にある人が理解してあげなければ性的虐待になるため注意しましょう。

また、夫婦間の性行為を子どもに見せつける行為も性的虐待になる可能性があります。「たまたま見られてしまった……」という状況であれば、直ちに性的虐待になるとは限りません。

しかし、夫婦は別の部屋で性行為を行う、子どもに見られないようにするなどの努力が必要です。子どもが見ているのを知っていながらそういった行為をすることは子どもに対する性的虐待にもなり得るため十分に注意しましょう。

「しつけ」と称して裸にさせる

しつけのつもりで下にいる者を裸にさせる行為も性的虐待になり得ます。そもそもしつけとして裸にさせる行為は、何の意味もありません。性的羞恥心を与えることを罰と考えるのは合理的ではなく、ただの性的虐待であるため注意しなければいけません。

また、当然しつけと称して殴る・蹴るなどの暴行を加えることも許されません。そのため、しつけが必要である場合は、口頭で注意をするなど正しい方法で指導するようにしましょう。

自慰行為を発見して取り沙汰すること

自慰行為を発見して取り沙汰することも性的虐待になり得ます。たとえば、思春期を迎えた子どもたちは自慰行為を始めることもあります。親として、たまたま自慰行為を発見してしまった場合、初めは大きな驚きも感じることでしょう。

しかし、自慰行為をするのは自然なことであり、あえて取り沙汰することでもありません。それにも関わらず、あえて取り沙汰して指摘したり注意をしたりする行為は子どもに対する性的虐待になり得ます。

もし自慰行為を発見してしまった場合は、そっとしてあげてください。もちろん、性教育を行うことは大切ですが、自慰行為を発見しただけで取り沙汰することは絶対にやめましょう。

また、アダルトな本やDVDなどを隠しているのを見つけてしまった場合も同様です。あえて取り沙汰するのではなく、気付いてもそっと元にあった場所へ戻してあげましょう。

性的虐待によって問われる可能性のある犯罪

性的虐待は、さまざまな犯罪が成立する可能性のある行為です。具体的には、以下のような犯罪に抵触する可能性があります。

  • 監護者わいせつ罪
  • 監護者性交等罪
  • 不同意わいせつ罪
  • 不同意性交等罪

次に、性的虐待によって成立し得る性犯罪について詳しく解説します。

監護者わいせつ罪

監護者わいせつ罪とは、監護者がその立場を利用して18歳未満の子供に対してわいせつな行為をした場合に成立する犯罪です。

監護者とは親権の一つである「監護権」を所有する者のことを指します。たとえば、子どもの親は監護権を持っています。離婚している夫婦の場合は、子どもの身の回りの世話をしている人が監護者です。

監護者は子どもの世話をする義務があるため、子どもとの間に上下関係が成立しています。子どもは監護者がいなければ生活が難しいため、嫌なことがあっても拒否をしたり断ったりするのが困難な状況です。

このような立場を利用して子どもに対してわいせつな行為をすると「監護者わいせつ罪」という犯罪が成立します。監護者わいせつは非常に悪質な行為であり、法定刑は「6カ月以上10年以下の懲役」です。

なお、監護者わいせつ罪の成立要件で「18歳未満の者に対して」と書かれているのは、18歳以上の者は自立できるという考え方に基づいています。現在の成人年齢は18歳に引き下げられており、自分の意思で働いてその人から離れるという選択もできるためです。

「わいせつな行為」とは、体への接触や接吻、服を脱がすなど制欲を刺激する行為を指します。

監護者性交等罪

監護者性交等罪とは、監護者が18歳未満の者を対象にその立場を利用して性交等を行った場合に成立する犯罪です。監護者わいせつ罪との違いは「わいせつな行為」と「性交等」の違いです。

当然、監護者性交等罪の罪のほうが重く、法定刑は「5年以上の有期懲役」です。そのため、有罪判決が下された時点で執行猶予は付かず、ほぼ確実に刑務所へ収監される非常に重い犯罪です。

ちなみに「性交等」には性交はもちろん、肛門性交、口腔性交等も含まれます。監護者の立場を利用して性的行為をするととても厳しく罰せられるためくれぐれも注意しましょう。

不同意わいせつ罪

不同意わいせつ罪は、被害者の対象は決まっておらず、同意を得ることなくわいせつな行為を行った場合に成立する犯罪です。たとえば、上下関係が成立している間柄で、相手が断れない状況にあることを知ったうえでわいせつな行為をした場合に成立します。

わいせつな行為は、先ほども解説したとおり体に触れる行為や接吻、衣服を脱がすなどの行為が該当します。

具体的な例で言うと「施設に入所している人に対し、職員がその立場を利用して体に触れる行為」が性的虐待となり、不同意わいせつ罪に問われます。職員という立場上、相手が断りにくい環境にあるため、不同意であるという前提があるためです。

なお、不同意わいせつ罪の法定刑は「6カ月以上10年以下の拘禁刑」です。拘禁刑とは懲役刑と禁錮刑が統一された刑罰です。懲役刑は刑務作業が義務付けられている一方で、禁錮刑は刑務作業が義務付けられていません。

法改正により、懲役刑と禁錮刑が統一されたため「拘禁刑」と呼ばれるようになりました。拘禁刑は刑務作業が義務ではなくなります。

不同意性交等罪

不同意性交等罪は、不同意わいせつ罪同様に被害者の対象は決まっていません。不同意性交等罪と不同意わいせつ罪の主な違いは、「わいせつな行為」と「性交等」です。被害者の対象が広く、上の立場を利用して性交等を行った場合に成立する犯罪です。

性交等は先ほども解説したとおり、性交・肛門性交・口腔性交等が含まれます。当然、不同意わいせつ罪よりも刑罰は重く、法定刑は「5年以上の有期拘禁刑」です。

不同意性交等罪や不同意わいせつ罪は、対象がとても広いです。そのため、夫婦関係にある者同士であっても罪に問われる可能性があります。たとえば、夫婦間で上下関係が成立している場合、下の者に対してわいせつな行為や性交を強制した場合は犯罪になり得ます。

性的虐待で逮捕された場合の流れ

性的虐待を行った場合、犯罪が成立して逮捕されてしまう可能性があります。万が一、性的虐待で逮捕されてしまった場合、どういった流れで事件は進んでいくのでしょうか。次に、逮捕後の流れについて詳しく解説していこうと思います。

逮捕

性的虐待が発覚した場合、虐待を行った人は逮捕されてしまう可能性があります。逮捕には以下の種類があり、性的虐待による犯罪はいずれの逮捕の可能性もあるため注意しましょう。

  • 逮捕状を請求して逮捕を行うもっとも一般的な「通常逮捕」
  • 現行犯もしくは準現行犯で逮捕状がなくても逮捕ができる「現行犯逮捕」
  • 逮捕状がなくても逮捕はできるものの、その後直ちに逮捕状を発布しなければいけない「緊急逮捕」

一般的には通常逮捕による逮捕となる可能性が高いです。通常逮捕は、警察等の捜査機関が事件を認知したうえで捜査を行い、裁判所に対して逮捕状の発布を請求、発布された場合に行える逮捕です。

通常逮捕の場合は、ある日突然被疑者の前に警察官が現れて発布された逮捕状を見せて逮捕をするのが一般的な流れです。

とくに家庭内で行われている性的虐待は外部に漏れることが少なく、事件の発覚が遅れるケースが多いです。それでも被害者が何らかのSOSを発し、警察等の捜査機関が事件を認知することで早急な対応を行います。

もし、現行犯等で逮捕できるだけの状況にあれば、直ちに逮捕をする可能性もあります。また、性的虐待によって成立する犯罪は、いずれも緊急逮捕の要件を満たしているため、緊急逮捕の可能性もあるでしょう。

いずれの逮捕の方法であっても逮捕後の流れに大きな違いはありません。通常は、逮捕された場合はそのまま身柄を拘束され、最大48時間以内に次のステップへ移行します。

逮捕をせずに捜査を行うことを「在宅事件」と呼びます。在宅事件となった場合は、身柄の拘束は発生しません。しかし、出頭に応じなければ逮捕されてしまう可能性もあるため注意しましょう。

勾留請求

逮捕された事件の場合、48時間以内に検察官へ事件を送致しなければいけません。事件を引き継いだ検察官は、さらに24時間以内に被疑者の身柄を引き続き勾留する必要があるかどうかを判断する必要があります。

検察官が勾留する必要があると判断した場合は、被疑者を裁判所へ連れて行き、勾留質問等を経て最終的に裁判官が勾留するかどうかを決定します。

勾留が認められた場合は、はじめに10日間の勾留が認められます。その後、一般的にはさらに10日間の勾留延長が認められるため、合計で20日間の間身柄拘束が行われることになるでしょう。

ここまで、逮捕から勾留の合計期間は最長23日となり、当然この間は社会へ戻ることはできません。会社へ行けない、学校へ行けないなどさまざまな弊害が発生するため注意しましょう。

逮捕・勾留されてしまうと、しばらくの間会社へ行くことはできません。しかし、警察等から会社へ電話することはないため、無断欠席扱いとなる点に注意が必要です。ただし、警察に「逮捕された旨を会社に伝えて欲しい」と言えば、柔軟に対応してもらえるため必要に応じて検討してください。

起訴・不起訴の判断

勾留されている被疑者の場合、勾留期間中に事件を起訴するか不起訴とするかを決定します。起訴された場合は、呼び方が「被疑者」から「被告人」に変わり、居場所も留置場から拘置所へ変わります。

また、起訴された被告人は保釈請求が可能となります。保釈請求が認められるかどうかについては個別事案ごとに判断されるため、一概には言えません。もし、保釈請求が認められれば、一時的に社会へ戻ることが許されます。

不起訴となった場合は、その事件については終了します。今後、同じ事件で罪に問われることはありません。しかし、性的虐待の事実がある場合は、不起訴となる可能性は限りなくゼロに近いです。

たとえば、「不同意であったことが認められない」「証拠・嫌疑が不十分」などさまざまな理由によって不起訴となる可能性があります。

在宅事件の場合は起訴・不起訴の判断に期限はありません。一般的には書類送検から2カ月〜3カ月程度で起訴・不起訴の判断がなされます。

刑事裁判を受ける

基礎には大きく分けて「正式起訴」と「略式起訴」の2種類があります。略式起訴は、100万円以下の罰金に対してのみ利用できる制度であるため、性的虐待で罪に問われている人には関係ありません。

よって、「性的虐待で起訴=正式起訴」と考えておけば良いでしょう。正式起訴されると刑事裁判を受けます。刑事裁判では、はじめに事件の内容を審理し、有罪か無罪かを判断します。有罪判決の場合は、どの程度の刑罰にするのが妥当かを決定して判決を下します。

判決に従って刑に服する

刑事裁判で確定した判決に従って刑に服します。監護者わいせつ罪もしくは不同意わいせつ罪の場合は、執行猶予付きの判決が下される可能性もあります。

執行猶予付きの判決が下された場合、社会へ戻って日常生活を送ることができます。たとえば、「懲役3年執行猶予4年」の場合は、直ちに刑罰の執行をせずに一度社会へ戻して日常生活を送ってもらいます。

執行猶予期間中に罰金刑以上の刑罰が確定しなければ、「懲役3年」という刑罰は執行されません。しかし、執行猶予期間中に罰金刑以上の刑罰が確定した場合は、執行を猶予されていた懲役刑も加算されるため注意しましょう。

なお、監護者性交等罪および不同意性交等罪は、5年以上の有期懲役もしくは有期拘禁刑であるため、執行猶予が付くことはありません。

性的虐待に関するよくある質問

性的虐待に関するよくある質問を紹介します。

Q.自分の子どもと一緒に風呂に入ることは性的虐待に該当しますか?

A .性的虐待に該当する恐れがあるため注意してください。

自分の子どもと風呂に一緒に入る行為は、「性器見せつける行為」でもあるため性的虐待に該当する可能性があります。そのため、とくに異性の子どもと入浴をする際には注意が必要です。

とはいえ、子どもとの入浴は子育てを行ううえで必要な行為です。そのため、直ちに性的虐待になるとは考えにくいです。たとえば、相手が嫌がっているもしくはある程度の年齢に達しているにも関わらず、無理に一緒に入浴するような行為は避けたほうが良いです。

ちなみに、文化の違いこそあるものの、アメリカでは異性の親子が一緒に入浴することはとても非常識な行為であると認識されています。また、ある程度の年齢に達した子どもと入浴する行為は性的虐待に該当するといった考え方もあります。

ここは日本であり、日本では子どもと入浴をする文化があるため、さまざまな認識の違い等はあるでしょう。しかし、海外ではそういった見方もされている、ということを認識しておいたほうが良いでしょう。

Q.自分の子どものほっぺにキスをする行為は性的虐待に該当しますか?

A .性的虐待に該当する恐れがあります。

性的虐待の定義はとても難しいですが、「ほっぺにキスをする行為」が性的虐待に該当する可能性もあるため注意したほうが良いです。

とはいえ、ほっぺにキスをする行為は一つの愛情表現、スキンシップとして捉えている人も多いでしょう。実際、このような考え方は決して間違ってはいません。

しかし、相手が嫌がっている場合や無理やりキスをしたりする行為は避けたほうが良いです。明らかに嫌がっているのに無理やりキスをすると、性的虐待になるため注意してください。

なお、唇へのキスや舌を使ったキス等はすべて性的虐待と判断される可能性が非常に高いです。たとえ愛情表現のつもりであっても、絶対にやめましょう。

Q.父親からの性的虐待は誰に相談をすれば良いですか?

A.身近な大人で相談をしやすい人に相談をしてください。

母親に相談できるのであれば母親に相談をしましょう。学校の先生でも良いですし、警察でも構いません。自分が相談をしやすい人に相談をすれば対応してくれるでしょう。

Q.性的虐待に該当するかわかりません。どこに相談をすれば良いですか?

A.電話もしくはチャットで相談できるところがあります。

電話で相談をする場合は「♯8891」に電話をかけて相談をしてください。「性犯罪・性暴力被害者のための ワンストップ支援センター」へ繋がり、被害状況などを聞いたうえで相談に乗ってくれます。

電話による相談に抵抗がある人は、チャットサービスの利用ができる「キュアタイム」へ相談をしてください。以下のリンクをクリックすると相談が可能です。

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性別等関係なくどのような性被害であっても相談が可能です。メールでの相談も可能であるため、気軽な気持ちで相談をされてみてはどうでしょうか。

Q.兄弟姉妹間であっても性的虐待は成立しますか?

A .兄弟姉妹の間柄であっても性的虐待になり得ます。

性的虐待の前提は「上下関係がある間柄の人同士」です。そのため、兄弟姉妹の場合は上下関係が成立しておらず、性的虐待に該当しないのではないか?と不安になる人がいるかもしれません。

しかし、性的虐待に該当しなくても「性暴力」に該当する可能性は非常に高いです。また、暴力による支配がある場合も性的暴力・性的虐待となり、何らかの犯罪が成立する可能性が非常に高いです。

まずは、両親や学校の先生など身近な大人に相談をされてみてはいかがでしょうか。もし、両親や学校の先生に相談をすることに抵抗がある場合は、政府の相談機関に相談をしてみても良いでしょう。

先ほども解説しましたが「キュアタイム」であれば、メール等で相談が可能です。

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まとめ

今回は、性的虐待について解説しました。

性的虐待は、上下関係にある者からの性的な虐待が行われた場合に使用される言葉です。「性的虐待」という言葉を使われてはいますが、実際は監護者わいせつ罪や監護者性交等罪、不同意わいせつ罪・不同意性交等罪といった罪に問われる犯罪です。

そのため、自分の立場を利用して性的なことを行ったり強要したりしては絶対にいけません。また、被害に遭った場合は身近な人や警察等に相談をしたりして対応しましょう。

もし、一人では不安な場合は弁護士に相談をしてみても良いです。今後の対処法や相手に対する処罰等についても具体的かつ丁寧に説明します。

刑事事件でお悩みの場合はすぐにご相談ください。

刑事事件で重要なのはスピードです。ご自身、身内の方が逮捕、拘留されそうな場合はすぐにご相談ください。

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