転売が罪に問われるケースとは?罪状と刑罰について詳しく解説

転売が罪に問われるケースとは?罪状と刑罰について詳しく解説
転売が罪に問われるケースとは?罪状と刑罰について詳しく解説

「転売行為は禁止されている」このように考えている人は多いのではないでしょうか。実は、「転売を禁止する」といった法律は存在しないため、転売をしても違法性は問われません。

しかし、転売する商品によっては禁止されているものもあり、違法であると判断されてしまうケースもあるため注意が必要です。

この記事では、転売が違法となるケースについて詳しく解説します。転売が違法なのかどうか?詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

転売行為に違法性はないため罪に問われない

「転売行為は違法である」と思われている人は多いですが、実際は転売自体を取り締まる法律はありません。つまり、「転売=合法」ということになります。

まずは、転売行為が違法にならない理由や転売の定義について、詳しく解説します。

原則、転売行為は罪に問われない

基本的には、転売行為は違法になりません。そもそも転売とは「自分が購入したものを販売すること」を指します。たとえば、自分で購入した自動車を買い換える際に下取りに出す、といった行為も転売に該当します。

他にも、自分が購入した物を不要になったことから売りに出す人もいるでしょう。こういった行為も転売です。もし、転売行為そのものが違法であると判断されるのであれば、多くの人が処罰の対象となってしまいます。そのため、転売に違法性はありません。

転売の定義は「自分で購入したものを販売すること」

転売の定義は「自分で購入したものを販売すること」であり、自分の物を売りに出したり、自動車の下取り等も該当すると解説しました。

しかし、社会一般的に使われる転売の定義は、「安く仕入れて高く売る行為」や「人気商品を買い占めて高値で売る行為」など、悪い意味で利用されています。

これらの行為は迷惑行為として販売元から禁止されているケースがあります。もし、販売元から禁止されている商品を転売目的で入手し、実際に転売をした場合は罪に問われることもあるため注意が必要です。

つまり、転売そのものの行為自体に違法性はないものの、状況によっては違法であると判断されてしまうケースもあるということです。十分に注意しましょう。

転売が違法となり罪に問われるケースもある

転売行為そのものは違法になりませんが、転売する商品によっては各法律に抵触してしまう可能性があります。次に、転売が違法となるケースについても詳しく解説します。

禁止されているものを販売した場合

日本での販売を禁止されているものを販売した場合、各法律によって処罰されます。具体的には、以下のような法律に抵触する可能性があります。

  • 日本で未承認の薬を輸入して販売した場合→薬機法違反「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」
  • 継続的な酒類の転売→酒税法違反「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」
  • チケットの高額転売→チケット不正転売禁止法「1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、または両方の刑罰を科される」

上記の通り、転売そのものを禁止する法律は存在しないものの、各関連法律によって転売が禁止されているケースがあります。そのため、「転売=禁止」と判断をするのではなく、「転売するもの=中には禁止のものがある」と認識し、注意する必要があります。

無許可での古物営業を行った場合

「反復継続的に営利を目的として転売を行っている場合」、転売者は「古物商」に該当するため、古物営業法上の許可を受ける必要があります。

つまり、たとえばフリマアプリやリサイクルショップを利用して自分の不用品を売却するような場合、違法性はありません。仮に、年末年始の大掃除をきっかけに、反復継続的に物を転売していたとしても違法性はないため安心してください。

一方で、たとえば入手困難な商品を大量に仕入れて高値で転売しているような場合は、営利目的であることが明らかです。さらに、反復継続的に行っているのであれば、古物営業法上の許可が必要となります。

反復継続的の判断は「繰り返しているかどうか」で判断をされます。1度だけ行ったとしても、反復継続声は認められないため違法性はありません。

転売禁止の商品を転売した場合

法律に禁止されていない商品であっても、販売者を騙して購入・転売した場合は、詐欺罪等に問われてしまう可能性があります。

たとえば、品薄の人気商品で「転売禁止」条件付きの商品があったとしましょう。この商品を「自分で使用する」と偽って購入し、その後に転売したようなケースは違法性を問われてしまうでしょう。

転売行為が犯罪の場合、逮捕される可能性はある?

転売行為に違法性はないものの、相手を騙したり禁止されている商品を販売したりした場合は違法性を問われます。この場合、当然ながら逮捕の可能性もあるため注意しなければいけません。

次に、転売行為が犯罪の場合は逮捕されてしまう可能性があるのかどうか?について、詳しく解説します。

犯罪行為であれば逮捕の可能性がある

転売行為が犯罪に該当する場合は、当然ながら逮捕されてしまう可能性があります。たとえば、薬機法違反であれば「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」に処されます。他にも、酒税法やチケット不正転売禁止法に抵触すれば、1年以下の懲役や罰金刑を科されるでしょう。

いずれの場合も、逮捕されてしまう可能性があり社会生活にも大きな影響を与える可能性があるため、注意しなければいけません。

また、古物営業法上の許可を得ずに転売を繰り返していた場合は、3年以下の懲役または100万円以下の罰金となり、とても重たい刑罰を受けることになるでしょう。

「知らなかった」は通用せず犯罪行為が成立する

転売行為による犯罪にはそれぞれ意味があります。そのため「知らなかった」で許されるものではありません。

たとえば、古物営業法上による許可が必要な理由は、「盗品の売買防止、速やかな発見等」を目的としています。薬機法であれば、未承認の薬を輸入することによる薬害の防止といった意味合いがあるのです。それぞれ意味があって法律で規制されています。

商品を転売する人には「責任」があるため、その責任に応じた対応を求められるのは当然です。たとえ、本当に禁止であることを知らなかったとしても、その落ち度は転売者側にあります。

そのため、合法の範囲で転売を行う場合は関係法令をしっかり読み解き、間違いがない範囲で取引を行うように心がけましょう。

悪質でなければ逮捕されないこともある

犯罪行為に該当する転売は逮捕されてしまう可能性があるものの、実際は悪質性がなければ逮捕されたり実刑判決となったりするケースは稀です。

たとえば、アーティストのコンサートチケットを転売目的で購入し、不当に高額で販売しており、反復継続性が認められた場合は「悪質である」と判断されやすいです。

一方で、一切の悪意がなく犯罪を犯してしまったようなケースであり、本人も深く反省しているような場合は、厳しく罰せられないこともあります。とくに、初犯の場合は逮捕等の可能性は低いです。

ただし、初犯でも悪質性が高い場合は、逮捕・実刑となるケースもあるため十分に注意してください。

転売行為で罪に問われてしまった場合の対処法

転売行為で逮捕されてしまった場合の対処法について解説します。

弁護士へ相談をする

初めに、弁護士への相談を検討しましょう。弁護士へ相談をすると、以下のようなメリットがあります。

  • 取り調べに対するアドバイスを受けられる
  • 早期釈放を目指して動いてくれる

転売で逮捕をされてしまうと、最長で23日間もの間身柄を拘束され続けてしまいます。この間は、当然自宅へ帰ることができず学校や勤務先へ行くこともできません。そのため、多大な影響を与える可能性があります。

そのため、弁護士へ相談をして早期の釈放を受けられるようアドバイスをしてくれたり、実際に動いてくれたりします。

また、仮に起訴されてしまった場合であっても釈放を求めて動いてくれたり、刑罰を軽くするよう弁護したりなど、さまざまな場面で活躍してくれるはずです。そのため、できるだけ早めに弁護士へ相談をして動いてもらうのが得策でしょう。

罪を認めて反省の意を示す

転売で捕まってしまった場合、しっかりと反省している態度を示しましょう。そうすることで、早期の釈放を目指せるようになります。

しっかりと取り調べに応じ、反省していること、2度と同じことを繰り返さないことなどを約束してください。そうすることで、早期の釈放が可能となり、刑罰も軽くなる可能性が高いです。

転売に関するよくある質問

転売に関するよくある質問を紹介します。

Q.転売している人を私人逮捕することはできますか?

A.要件を満たしている場合は可能ですが、あまりオススメはできません。

私人逮捕とは、一般の人でも逮捕をできる権利のことを言います。私人逮捕をするためには、以下の要件を満たしている必要があります。

  • 犯人が現行犯・準現行犯であること
  • 軽度の犯罪の場合は身分を明らかにしていないこと

以上の要件を満たしている必要があります。

現行犯および準現行犯とは、「元に犯罪を行い終えた人」のことです。しかし、多くの人は「転売行為が終わったタイミング」がいつなのかはわからないでしょう。そのため、この時点で私人逮捕の成立要件を満たさない可能性が高いのです。

また、「軽度な犯罪」の定義は、30万円以下の罰金・科料・拘留の場合は犯人の身分が明らかにされていないことが条件です。つまり、軽度な犯罪で相手が身分を明かしているにも関わらず、拘束を続けた場合はその人が監禁罪や暴行罪といった犯罪に問われます。

そのため、転売による私人逮捕は相当な知識を持ち合わせている人でなければ難しいのが現実です。また、実際に転売かどうか、違法かどうかを見極めるのは非常に困難であり、誤って私人逮捕を行ってしまうと名誉毀損等に問われます。そのため、私人逮捕は行わないようにしましょう。

Q.転売禁止の商品を購入しても逮捕されますか?

A.転売禁止の商品であっても、輸入や所持が禁止されていない物であれば問題ありません。

たとえば、海外から偽ブランド品を輸入して自分で所有したり使用したりする分には問題ありません。しかし、偽ブランド品であることを理解していながら転売した場合は、違法性が問われます。

Q.なぜ転売が違法なのですか?

A.各法律によって理由が定められています。

たとえば、古物営業法による転売防止は、盗品や偽物の転売を防止することが目的です。リサイクルショップ等で物を売ろうとした場合、身分証明書を明かさなければいけないのは、盗品であった場合にすぐに発覚させる目的等があります。

薬機法による禁止事項では、未承認の薬を服用することによる健康被害の防止といった意味合いがあります。他にも、チケット転売が禁止されている理由は、業者や個人、アーティストを守るためといった意味合いがあるため禁止されているのです。

まとめ

今回は、転売行為の違法性について解説しました。

転売自体は禁止されていないものの、転売する商品によっては各法律によって禁止されていることがあるため注意しなければいけません。「知らなかった」では済まされず、逮捕されたり実刑判決が下されたりなど、さまざまな影響が考えられます。

そのため、転売行為を行う際は、しっかりと関係法律を確認した上で行うようにしましょう。

刑事事件でお悩みの場合はすぐにご相談ください。

刑事事件で重要なのはスピードです。ご自身、身内の方が逮捕、拘留されそうな場合はすぐにご相談ください。

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