児童売春で逮捕される可能性はある?罪状や罰則規定について解説

児童売春で逮捕される可能性はある?罪状や罰則規定について解説
児童売春で逮捕される可能性はある?罪状や罰則規定について解説

18歳未満の児童にお金などの対価を渡して性交等をすると、児童買春・児童ポルノ禁止法違反として処罰される可能性があります。一般には「児童売春」と表現されることもありますが、法律上は、対価を与える側の行為を「児童買春」と定めています。

児童買春は、児童本人が性交等に同意していたとしても成立する場合があります。また、SNSのメッセージやホテルの防犯カメラ、電子決済の履歴などから行為が発覚し、後日逮捕されることも珍しくありません。

さらに、行為の内容によっては、児童買春だけでなく、児童ポルノに関する罪、児童福祉法違反、不同意性交等罪などが問題になるケースもあります。本記事では、児童売春・児童買春に当たる行為や逮捕の可能性、問われる罪状、罰則規定について分かりやすく解説します。

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目次

児童売春とは?どのような行為が当てはまる?

一般に「児童売春」と呼ばれる行為のうち、対価を与えて18歳未満の児童と性交等をする行為は、法律上の児童買春に当たる可能性があります。現金を直接渡す場合だけが対象になるわけではない点に注意が必要です。

18歳未満の児童に金銭などを渡して性交等をする

児童買春・児童ポルノ禁止法では、「児童」を18歳に満たない者と定めています。そのため、18歳未満の児童に金銭などの対価を与え、その見返りとして性交等をした場合には、児童買春に該当する可能性があります。

対象となるのは、一般的にイメージされる性交だけではありません。法律上の要件に該当する性交等を、対価の供与や約束を伴って行った場合には処罰の対象になり得ます。

例えば、SNSで知り合った17歳の相手に「ホテルに来てくれたら3万円を渡す」と伝え、実際に金銭を渡して性交等をしたケースでは、児童買春罪が成立する可能性があります。いわゆる「援助交際」という呼び方をしていたとしても、法律上の評価が変わるわけではありません。

重要なのは、相手が18歳未満であることと、性交等の対価として利益が与えられたり約束されたりしているかどうかです。実際に犯罪が成立するかは、メッセージの内容や金銭のやり取り、当事者の供述などを踏まえて判断されます。

現金以外の物や利益を渡す約束をして性交等をする

児童買春でいう「対価」は、現金だけに限られません。物品やサービスなど、児童にとって利益となるものを提供し、その見返りとして性交等をする場合も児童買春に当たる可能性があります。

例えば、高価なバッグやアクセサリー、ゲーム機、スマートフォンなどを渡す約束をした場合が考えられます。また、宿泊代や飲食代などを負担する行為についても、それが性交等の対価として約束されたものであれば問題になることがあります。

判断するときは、単に何かをプレゼントしたかどうかだけでなく、その利益と性交等との間に対価関係があるかが重要になります。普段から交際している相手に誕生日プレゼントを渡したという事情と、「性交してくれるならこれを買う」と約束した事情では意味が異なります。

そのため、「現金を渡していないから児童買春ではない」と単純に考えることはできません。SNSやメッセージアプリに「会ってくれたら○○を買う」などのやり取りが残っていれば、捜査で重要な証拠になる可能性があります。

児童本人ではなく保護者などに対価を渡す場合も対象になる

対価を受け取る相手が児童本人ではない場合でも、児童買春が成立することがあります。法律では、児童に対する対価だけでなく、児童に対して対価を与えることを約束した場合なども含めて判断されます。

例えば、第三者が児童を紹介し、その第三者に金銭を支払うことで児童と性交等をするケースでは、単純な当事者同士の金銭授受とは異なる形であっても、児童買春やその周旋などが問題になる可能性があります。

また、児童を紹介する行為については、紹介者側に児童買春周旋罪が成立するケースもあります。児童買春の周旋をした場合には、児童買春をした本人とは別の犯罪として処罰の対象になります。

したがって、お金が誰から誰へ渡ったのかだけを見るのではなく、児童との性交等を実現するためにどのような対価や約束が存在していたのかという全体の関係が重要です。

児童が同意していても児童売春に当たる場合がある

児童本人が「自分も同意していた」と話している場合でも、児童買春罪が成立する可能性があります。児童買春・児童ポルノ禁止法は、18歳未満の児童を性的搾取や性的被害から守ることを目的としているためです。

例えば、17歳の児童自身がSNSで相手を募集し、金額について話し合ったうえで性交等をした場合でも、対価を与えた成人側が児童買春罪に問われる可能性があります。児童が積極的に誘ったという事情だけで犯罪が成立しなくなるわけではありません。

また、児童買春とは別に、相手の年齢や性交等に至った経緯によっては刑法上の不同意性交等罪などが問題になることもあります。特に16歳未満の者を相手にした性的行為については、刑法上も特別な規定が設けられています。

「本人が同意していたから大丈夫」「相手から誘ってきたから犯罪ではない」などと自己判断するのは危険です。犯罪の成立については、年齢、対価、行為の内容、当事者の関係などから総合的に判断されます。

児童売春で逮捕される可能性はある?

児童買春をした疑いがある場合、警察の捜査を受け、逮捕される可能性があります。ただし、犯罪の疑いがある人が必ず逮捕されるわけではなく、具体的な証拠や逃亡・証拠隠滅のおそれなどを踏まえて判断されます。

児童買春・児童ポルノ禁止法違反として逮捕される可能性がある

18歳未満の児童に対価を与えたり、対価を与える約束をしたりして性交等をした場合、児童買春・児童ポルノ禁止法違反として捜査される可能性があります。捜査によって犯罪の疑いが強まり、逮捕の必要性があると判断されれば、逮捕状が請求されることがあります。

児童買春の捜査では、児童本人の供述だけでなく、スマートフォンのメッセージ、SNSのDM、通話履歴、ホテルの利用記録、決済履歴など、さまざまな証拠が確認されます。そのため、当事者しか知らない出来事だと思っていても、後から客観的な証拠が見つかる場合があります。

特に、SNS上で金額や待ち合わせ場所、ホテルについて具体的なやり取りをしている場合、その記録が児童買春の経緯を示す重要な資料になる可能性があります。削除したメッセージについても、他方の端末やサービス側の情報などから確認される場合があります。

もっとも、逮捕は刑罰そのものではありません。逮捕されたからといって有罪が確定したわけではなく、その後に捜査が行われ、検察官が起訴するかどうかなどを判断します。

その場で逮捕されなくても後日逮捕されることがある

児童買春では、行為をしたその場で警察官に見つかるケースだけでなく、数日後や数週間後、場合によってはさらに時間が経過してから捜査が始まることがあります。このような場合、後日になって逮捕される可能性もあります。

例えば、児童の保護者がスマートフォンを確認して児童買春を疑い、警察へ相談することがあります。その後、警察が児童から事情を聞き、SNSの記録などを調べた結果、相手方が特定されるという流れです。

また、別の児童買春事件を捜査している過程で、児童のスマートフォンやSNSアカウントから別の相手とのやり取りが見つかるケースも考えられます。相手方の電話番号、アカウント情報、送金記録などから身元が特定される可能性があります。

その場で警察に声をかけられなかったからといって、今後も捜査されないとは限りません。捜査が進んだ後に、自宅や勤務先などで逮捕されるケースもあります。

証拠隠滅や逃亡のおそれなどを踏まえて逮捕の必要性が判断される

犯罪の疑いがあるからといって、すべての事件で逮捕されるわけではありません。刑事事件では、犯罪の嫌疑に加え、逃亡や証拠隠滅のおそれなどを踏まえて逮捕の必要性が判断されます。

児童買春事件では、児童への接触や口裏合わせ、スマートフォンやSNS上の証拠を消去する行為などが証拠隠滅に関係する事情として見られる可能性があります。そのため、事件発覚後に児童へ連絡して「警察には何も言わないでほしい」などと働きかけることは避けるべきです。

一方で、身元や住所、勤務先が明確であり、捜査機関からの呼び出しにも応じているなどの事情がある場合には、身柄を拘束せずに捜査する在宅事件として進む可能性もあります。

逮捕されるかどうかは事件ごとの事情によって異なります。警察から連絡が来た場合や捜査されている可能性がある場合には、自分だけで対応を決めず、刑事事件を扱う弁護士へ早めに相談することが大切です。

児童売春で逮捕されやすい主なケース

児童買春が発覚する経緯にはいくつかのパターンがあります。現在はSNSやスマートフォン、キャッシュレス決済などに多くの記録が残るため、後日の捜査から当事者が特定されるケースもあります。

SNSや出会い系サイトなどのやり取りが残っている

児童買春事件で重要な証拠になりやすいものの一つが、SNSやメッセージアプリのやり取りです。児童と知り合った経緯や年齢、金額、待ち合わせ場所、性交等についての会話が残っていれば、捜査機関が内容を確認する可能性があります。

例えば、「17歳」「2万円で会う」「ホテルに行こう」などのメッセージが残っていれば、相手の年齢を認識していたか、対価の約束があったかを判断する材料になります。また、待ち合わせ当日のメッセージや位置情報なども確認される場合があります。

自分の端末からメッセージを削除しても、児童側のスマートフォンには残っている可能性があります。スクリーンショットが保存されていたり、第三者へ転送されていたりするケースも考えられます。

そのため、SNSで知り合った相手との出来事だから証拠が残らないと考えることはできません。むしろ、オンライン上のやり取りが時系列で保存されていることで、捜査の手掛かりになる場合があります。

ホテルや店舗などの防犯カメラに記録が残っている

ホテルや駅、コンビニ、商業施設などには防犯カメラが設置されていることが多く、映像が捜査の手掛かりになる場合があります。児童と一緒にホテルへ入る様子などが記録されていれば、当日の行動を確認する資料になり得ます。

また、ホテル代をクレジットカードや電子マネーで支払っていれば、利用履歴が残る場合があります。交通系ICカードやタクシーアプリなどの記録が捜査の参考になるケースも考えられます。

防犯カメラだけで児童買春が成立すると決まるわけではありません。しかし、児童の供述やSNSのやり取り、支払記録などと組み合わせることで、当日の状況を裏付ける証拠になることがあります。

捜査では、一つの証拠だけではなく、複数の客観的な資料を組み合わせて事実関係が確認されます。デジタル化が進んだ現在では、行動の記録がさまざまな場所に残っている点を理解しておく必要があります。

児童本人や家族から警察に相談・通報される

児童本人が後になって警察へ相談することもあります。行為をした当時は児童自身が納得していたとしても、後から不安になったり、学校や家族に相談したりしたことをきっかけに警察へ話すケースがあります。

また、保護者がスマートフォンのやり取りや高額な現金、見覚えのない品物などを見つけ、事情を確認した結果、警察へ相談する場合も考えられます。学校の教員や児童相談所などへの相談から事件が発覚することもあります。

警察が相談を受けると、児童から事情を聞き、スマートフォンのデータや相手方のアカウントなどを確認します。その結果、犯罪の疑いがあると判断されれば、相手方について捜査が進められます。

児童本人から通報されていないから発覚しないとは限りません。周囲の大人が異変に気付き、相談したことが捜査のきっかけになる可能性もあります。

別の事件の捜査でスマートフォンなどから児童売春が発覚する

別の事件を捜査している途中で児童買春が発覚するケースもあります。例えば、ある児童買春事件について児童のスマートフォンを確認したところ、複数の成人とのやり取りが見つかる場合です。

その場合、警察がアカウント情報や電話番号、送金履歴などを調べ、別の相手方についても捜査を行う可能性があります。一人の児童を中心に複数の事件が明らかになることも考えられます。

反対に、成人側が別件でスマートフォンの解析を受け、その中から児童との性的なやり取りや画像などが発見されるケースもあります。そこから児童買春や児童ポルノに関する捜査へ発展する可能性があります。

スマートフォンには、本人が意識していない情報も多数保存されています。SNSだけでなく写真、位置情報、決済履歴などから、過去の行動が確認されることもあります。

複数の児童を相手に繰り返し児童売春をしている

複数の児童を相手に児童買春を繰り返している場合、それぞれの行為について捜査される可能性があります。一件の事件を捜査している途中で、別の児童とのやり取りが見つかるケースもあります。

繰り返し行われている場合には、スマートフォン内に多くのメッセージや写真、送金記録などが残っている可能性も高まります。SNS上で児童を探していた履歴などが確認されることも考えられます。

複数の犯罪事実が認められれば、一つの行為だけの場合とは刑事手続や最終的な処分が異なる可能性があります。行為の回数や内容、相手の人数などは、起訴や量刑判断において考慮される事情になり得ます。

「以前にも同じことをしているが、問題になったのは今回だけ」という場合でも、過去の行為まで捜査対象が広がる可能性があります。警察から連絡を受けた段階で、弁護士に事情を正確に伝えて対応を検討することが重要です。

児童売春で問われる罪状とは?

児童に対価を渡して性交等をした場合、中心となるのは児童買春罪ですが、具体的な行為によっては別の犯罪も成立する可能性があります。特に、撮影を伴うケースや児童の意思に反して性交等をしたケースでは、より重い犯罪が問題になることがあります。

児童買春・児童ポルノ禁止法違反

児童買春をした場合には、児童買春・児童ポルノ禁止法4条により処罰されます。同法では18歳未満の者を児童とし、対価を供与したり、その約束をしたりして児童と性交等をする行為などを規制しています。

法定刑は、5年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です。2025年6月1日に拘禁刑が導入されたため、現在の法律では従来の「懲役」ではなく「拘禁刑」と表記されています。

また、児童買春そのものだけでなく、児童買春を仲介する「周旋」や、周旋する目的で他人を勧誘する行為にも罰則があります。業として繰り返している場合には、さらに重い法定刑が定められています。

児童買春に該当するかどうかは、相手の年齢、対価の有無、性交等の内容などによって判断されます。名称が「パパ活」「援助交際」などであっても、法律上の要件を満たせば児童買春として処罰される可能性があります。

児童にわいせつな行為をさせた場合は児童福祉法違反

児童福祉法34条1項6号では、児童に淫行をさせる行為を禁止しています。具体的な事情によっては、児童買春だけでなく、この児童福祉法違反が成立する可能性があります。

こども家庭庁が示す資料では、「淫行をさせる行為」について、児童に対して事実上の影響力を及ぼし、児童が淫行をすることを助長・促進する行為とする判例上の考え方が紹介されています。したがって、単に児童との性交等があったというだけで常に成立するわけではなく、具体的な関係や働きかけなどが問題になります。

児童福祉法34条1項6号に違反した場合の法定刑は、10年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその両方です。児童買春罪よりも拘禁刑の上限が高く定められています。

どの罪が成立するかは個別の事情によって異なります。児童との関係、金銭のやり取り、行為に至った経緯などを捜査機関が確認し、最終的には裁判所が判断します。

性的な画像や動画を撮影した場合は児童ポルノに関する罪

児童買春の際に児童の性的な画像や動画を撮影した場合、児童買春とは別に児童ポルノ製造に関する犯罪が成立する可能性があります。児童本人が撮影に応じていたとしても、法律上の要件を満たせば処罰対象になります。

児童買春・児童ポルノ禁止法7条では、児童に一定の性的な姿態をとらせ、その姿を写真や動画などに記録して児童ポルノを製造する行為について、原則として3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金が定められています。

さらに、児童ポルノを不特定または多数の人へ提供したり、公然と陳列したりした場合には、より重い罰則が定められています。SNSやインターネット上への投稿・送信が問題になる場合もあります。

つまり、児童買春の際に性的な写真や動画を撮影すると、児童買春罪に加えて児童ポルノ製造罪が問題になる可能性があります。撮影データを他人へ送信した場合には、さらに別の行為についても処罰対象となることがあります。

相手の年齢や行為の内容によっては不同意性交等罪などが成立する場合もある

児童との性交等については、児童買春罪だけを考えればよいわけではありません。暴行や脅迫、心理的な反応、立場による影響力などによって、相手が同意しない意思を形成・表明・全うすることが困難な状態で性交等をした場合には、不同意性交等罪が成立する可能性があります。

また、刑法では性交同意年齢に関する規定が設けられています。16歳未満の者に対する性交等については、相手の年齢や行為者との年齢差により、本人が同意しているように見える場合でも不同意性交等罪が成立することがあります。

具体的には、13歳未満の者に性交等をした場合や、13歳以上16歳未満の者に対し、その者より5歳以上年長の者が一定の要件のもと性交等をした場合などが刑法上の処罰対象になります。不同意性交等罪の法定刑は5年以上の有期拘禁刑であり、非常に重い犯罪です。

年齢、年齢差、行為の内容、同意をめぐる事情によって適用される法律は変わります。そのため、「お金を渡したので児童買春だけの問題だ」と決めつけることはできません。

児童売春に関する罰則規定はどのくらい?

児童買春には拘禁刑または罰金が定められており、行為の内容によっては児童ポルノ製造罪や児童福祉法違反、不同意性交等罪などが加わる可能性があります。成立する犯罪によって法定刑は大きく異なります。

児童買春をした場合は5年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金

児童買春・児童ポルノ禁止法4条では、児童買春をした者に対して5年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金を科すと定めています。これは、児童本人が性交等に応じていた場合でも成立し得る犯罪です。

実際にどの程度の刑になるかは、法定刑だけで機械的に決まるものではありません。事件の内容、行為の回数、児童の年齢、被害の程度、前科の有無など、さまざまな事情が考慮されます。

また、事件によっては不起訴となる場合もあれば、起訴されて刑事裁判になる場合もあります。起訴された場合でも、具体的な刑は裁判所が証拠や事件の事情を踏まえて判断します。

主な関連犯罪の法定刑を整理すると、次のようになります。

犯罪 主な法定刑
児童買春 5年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金
一定の児童ポルノ製造・提供 3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金
児童に淫行をさせる行為 10年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、または併科
不同意性交等罪 5年以上の有期拘禁刑

ただし、実際にどの犯罪が成立するかは事案ごとに異なるため、表にある犯罪が必ずすべて成立するわけではありません。

児童ポルノを製造した場合はより重い罰則が科されることがある

児童との性交等の様子や裸の写真などを撮影した場合には、児童ポルノ製造罪が成立する可能性があります。一定の児童ポルノ製造については、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金が定められています。

さらに、撮影した画像や動画を不特定または多数の人へ提供したり、公然と陳列したりした場合には、5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金、またはその両方となる可能性があります。

例えば、撮影した動画をSNSやウェブサイトに掲載した場合には、単に自分のスマートフォンに保存していた場合とは法律上の評価が異なる可能性があります。また、他人に送信する目的で製造・所持する行為についても規制があります。

性的な画像や動画は一度インターネット上に流出すると回収が難しく、児童への被害が長期間続くおそれがあります。そのため、児童ポルノについては製造だけでなく、提供、公開、一定の所持などにも罰則が設けられています。

複数の犯罪が成立するとそれぞれの罪について処罰される可能性がある

一つの出来事について、児童買春罪だけでなく複数の犯罪が問題になることがあります。例えば、児童に金銭を渡して性交等をし、その様子を撮影したケースでは、児童買春罪と児童ポルノ製造罪の両方が問題になる可能性があります。

また、児童との関係や行為の態様によって児童福祉法違反が成立したり、相手の年齢や同意をめぐる事情によって不同意性交等罪が成立したりするケースもあります。

複数の犯罪が成立した場合の刑の扱いには、刑法上の併合罪などのルールがあります。そのため、それぞれの法定刑を単純に足した数字がそのまま刑になるわけではありません。

一方で、一つの事件から複数の犯罪が成立する可能性があること自体は重要です。どの罪が問題になっているのかによって、想定される刑事手続や弁護活動の内容も変わってきます。

刑事罰のほかに社会生活へ大きな影響が出ることもある

児童買春事件では、刑事罰以外にも社会生活へ影響が生じる場合があります。逮捕されて長期間身柄を拘束されれば、会社や学校へ行けなくなる可能性があるためです。

事件が勤務先に知られた場合には、就業規則などに基づいて会社から処分を受けるケースも考えられます。ただし、逮捕されたことだけを理由に必ず解雇されるわけではなく、会社側の対応は職種や事件内容、就業規則などによって異なります。

家族や周囲との関係にも影響が出ることがあります。また、実名で報道された場合には、インターネット上に情報が残る可能性もあります。刑事事件がその後の生活へ与える影響は、刑罰だけではありません。

そのため、警察から連絡を受けた場合や、自分の行為が児童買春に当たる可能性があると考えている場合には、問題を放置せずに対応することが重要です。児童本人へ連絡して口裏合わせを求めたり、証拠となり得るデータを消去したりする行為は避け、弁護士に相談することを検討しましょう。

児童売春で逮捕される可能性や罪状・罰則規定を理解して適切に対処しよう

18歳未満の児童に金銭や物品などの対価を与え、その見返りとして性交等をした場合には、児童買春罪が成立する可能性があります。児童本人が同意していた場合や、児童から誘われた場合であっても、法律上の要件を満たせば処罰対象になり得ます。

児童買春罪の法定刑は、5年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です。さらに、性的な画像や動画を撮影した場合には児童ポルノに関する罪、児童へ事実上の影響力を及ぼして淫行をさせた場合には児童福祉法違反、相手の年齢や行為の状況によっては不同意性交等罪が成立する可能性もあります。

また、児童買春は現場で発覚するとは限りません。SNSのやり取り、スマートフォンのデータ、防犯カメラ、ホテルの利用履歴、決済記録、児童や家族からの相談などをきっかけに捜査が始まり、後日逮捕されるケースもあります。

警察から連絡が来た場合には、事実と異なる説明をしたり、児童へ連絡して証言を変えるよう求めたりするのは避けるべきです。自分の置かれている状況を整理し、取り調べへの対応や今後の見通しについて刑事事件を扱う弁護士へ相談することを検討してください。

刑事事件でお悩みの場合はすぐにご相談ください。

刑事事件で重要なのはスピードです。ご自身、身内の方が逮捕、勾留されそうな場合はすぐにご相談ください。

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